食を忘れた金儲けは本末転倒  
     
  食うことを忘れた金儲けは、本末転倒である。

先ず食う事を考えることが自然の道理である。
日本人の大半は「日本は資源が少ないのだから工業製品を輸出して、その代わりに食糧は輸入すれば良い」と考える。

是は経済学者の浅墓な考えである。
そんな事をすれば身土不二の原理から外れてしまい、病人を増やすばかりである。

今の社会、人間が家畜になってしまったのではないだろうか。
食量も人間の餌としか考えていないのではないでしょうか。
人間は家畜でない。
家畜になってはならない。
食事のあり方をもっと真剣に考え直さなければならない。

日本人は、お米の価値を忘れてしまった。
BSEが心配されるアメリカ産牛肉をたらふく食い、パンを食う事が、いかにも進んだカッコの良い食事のように錯覚した現在の日本人。

お蔭で、カロリー過多になり、そして生活習慣病を増やし、介護保険や医療保険を破綻に追い込んでいるのである。

健康の基本は食事である。またその持続が長寿である。

人間が健康である為には農業が健康でなければならない。
ところが今の日本農業が健康であるといえるのだろうか。
是は大いに疑問である。

今の日本は食糧自給率40%以下である。
穀物では30%を割っている。
この様な状況では日本の農業は健康であるとはとても言えない。

外国などに気を使わず、日本農業や日本の伝統食の良さを見直すべきである。

日本は経済活動が最優先で、農業の価値はとても低く見られている。

中国の大詩人である白楽天は、生命を支える農業を忘れて金や銀を探すのに夢中になっている人々の事を嘆いて、次のように言っている。
「本を棄てて末にはしり、本業を廃して金銀を貪っていると一時の富は得られようが永久の損失を招くことになる」といわれているのである。

今の社会のように、経済を優先し、食うことの農業を疎かにする事は、後になって取り返しの付かないことになる。と言うことである。 
 
 
   つづく  
     


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